2014年02月17日
手作り刃物 片桐鍛冶店
林業が盛んな天竜地域には、昔は鉈や草刈り鎌をつくる鍛冶屋さんがいくつもあったそうです。
しかし、その数は減り続け、今では佐久間町西渡地区の「片桐鍛冶店」さんだけに。
ずっと気になっていたその鍛冶屋さんに、行ってきました~
お店の近くまで来ると「カーン!カーン!」と音が聴こえます。これぞ鍛冶屋さん
中に入ると、火花を飛ばしながら、鉄を打つ片桐保雄さんの姿がありました。
その横ではコークスが静かに熱く燃えています。熱しては、打つ。
思わず見入っていると、「ちょっと待ってね~」と声を掛けてくれました。
「これは、修理を頼まれた鍬でね~。細かいから、大変なんだけどね~。」
手は止めず、解説が続きます。
唯一残った鍛冶屋のご主人だからと、寡黙で頑固一徹な職人さんをイメージしてましたが
とっても気さくで話上手。仕事場にも入らせてくださり、刃物をつくる工程、使う道具や機械の説明もしてくれます。
この大きな砥石は、今ではなかなか手に入らないそうです。
片桐さんのこだわりは、素早く鍛えて焼きの回数を減らすことで、
切れ味のよい刃物を作ること。
かといって、焼きが足りないと、もろくて欠けやすくなってしまいます。
「欠けて苦情が出るのを嫌って、よく打ってつくる人もいるけど、
早く作れれば良く切れて、値段も抑えられるしね。」と。
使う者には頼もしくて嬉しいこだわり。今も県外からの注文も多いというのも納得です。
私のお目当ての品は「兼帯」と呼ばれる鉈と鋸のセット。名前もその場で彫ってくれました
この鉈、山の中での測量に使っていますが、切れ味イイです
片桐さんが作ってくれたと思うと、大事にできるし、修理をお願いできる安心感もあります。
これで9,000円はお得だな~(刃は20cm。鋸付きで、ですよ!)
お店には、鉈や鎌だけでなく、包丁もたくさんあります
使うだけで、お料理が上手になれそうな気がしちゃう・・・。
ずいぶん長居をしたくせに、もっとお話を聞きたいし、鉈を作るところも見てみたくて。あぁ。名残惜しい。
お店の前で記念撮影させていただき、(いい写真が取れてなくて、ゴメンナサイ。でも載せちゃう)
「次は、TENKOMORIメンバーを連れて来ます」と約束をして、お店を出ました。
片桐鍛冶店の情報はこちら
住所:静岡県浜松市天竜区佐久間町大井2444-4(駐車場有)
TEL・FAX:053-964-0146
営業:月~金 10:00~17:00
「日曜日も居るときはあるよー」とのことなので、お電話してみてください。
4月6日(土)・7日(日)に、細江町でおこなわれる姫様道中に出店される予定です。
お近くの方は、ぜひ、片桐さんに会いに行ってみてください